天才のたね

ペンギン物語の裏話~子ども達との共同創造~

当時、小学校の教員だった私が、

車中、音楽を聴いていたら、

お話しのイメージが降りてきて、

試行錯誤の教員人生と重ね合わせながら、

書いた物語が「ペンギン物語」です。

3学期の終業式を目前に控えていました。

それは、つまり子ども達との

お別れの日が近づいてきているということでもありました。

翌日、勤務先の学校で、

以前担任をしていた

その頃は5年生の教室に行き、

イラストを得意とするRさんに、

「Rさん、お話し作ったよ。ぴったりの絵を募集中」

と言うと、

「わたし描くよ、先生!あっ!1人では大変だな。Aちゃん、Mちゃん、

物語のイラスト描くけど、色塗りするのを手伝って」

と、Rさんが、Aさん、Mさんに声をかけて、

「じゃあ、今日はRちゃん家に集合ね」

と、みるみる話はまとまり、

私はそのその様子をじっと眺めた後、

「Rさん、Aさん、Mさん、よろしくお願いします。」

と、その時の会話はそれだけ…どう描くかは子ども達にお任せしました。

3人は1日でイラストを描き上げて、

翌日の、3学期終業式の日に、

「できたよ~」

と、当時担任をしていた3年生の教室まで

イラストをもってきてくれました。

規則上、3月末で教員を退職することを、

事前に伝えられないことになっていたので、

「さようなら」の気持ちを込めて、

子ども達に精一杯の「ありがとう」を伝えました。

Rさん、Mさん、Aさんは、

3年生で学級崩壊を体験し、

4年生で私が担任となり、

一歩ずつ再生への道のりを

共に歩んだ子ども達だったので、

物語の短い文と、

私との短い会話から感じとって、

感じとったことを、

イラストにしてくれました。

想像の翼を広げて子ども達が描いてくれたイラストを見ると、

今でもあの子達との宝物のような日々が思い出されます。

大切な子ども達との共同創造の物語が、

「ペンギン物語」です。

そして、大切なお友達が動画にしてくれました。

 

ABOUT ME
ペンギン先生
ペンギン先生 愛知県在住。元小学校教員。 学級崩壊のクラスを受け持ち、「面倒くさいし」「やりたくないし」「出来ないし」という子ども集団を目の前にして、「何とかしたい」「道を拓きたい」と懸命に試みていたあの頃の私を思い出しながら書いています。 自己肯定感の低い子ども達や家族の心の闇に直面し、「子ども達一人ひとりに、必ず1つは『天才のたね』がある!」「温かな家族のようなクラスにしたい!」という想いを心の灯火に、試行錯誤しながらも課題に1つ1つ取り組み、全国平均76%よりも低かった子ども達の自己肯定感が担任していたクラスでは97%へと向上しました。 このブログを通じて、子供達の可能性を信じる気持ちが波紋のように大人たちに広がることを願っています。

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