3月28日までの期間限定配信
ドキュメンタリー映画「愛でいけるやん~宮田運輸がひらく道~」と
宮田運輸の宮田博文社長、中務貴史監督・岩崎靖子監督の3人のトークライブが
期間限定配信で視聴できます。
期間 ~3月28日まで
費用 2000円
お申込はこちらです。
一人でも多くの方へ
2018年7月映画上映会の主催をしたときのこと。800人という広い会場にリストもコミュニティもないわたしが人を集めるにはどうしたらいいのかを懸命に考えていたとき、NPO法人ハートオブミラクルの代表をしているきみちゃんこと喜美子さんから、
「一人でも多くの方へと思って映画を届けているの」
とお話しを伺ったことがありました。一人ひとりを大切にしながら、心から心へと届けていくうちに多くの人達に口コミで広まっていったドキュメンタリー映画を配給しているNPO法人ハートオブミラクルの奥義がここにある!とわたしは感じ、それがわたしの行動指針となりました。
この言葉の意味が本当に分かったのは、映画上映、トーク&ライブ、打ち上げ会場、ボランティアスタッフの方へのお弁当やサプライズプレゼントの手配などなど、ほぼ全ての準備の見通しがついてやっと一息ついた映画上映開催日4日前、台風12号が上映会の日に東海地方を直撃するというニュースを聞いた時のことでした。わたしは、それまで積み上げてきた準備が全て無になる、映画上映会ができない!と崩れ落ちるように泣いたその後で、「何が最も大切か」を考えました。監督や出演者の方々の舞台挨拶も聞きたかったライブも、トークセッションも、ボランティアスタッフの方々との打ち上げも全てできなくても、出演者やボランティアスタッフ、そして参加者の方の命が大切だから、絶対に無理をさせてはいけないこと、そのためにはその旨を出演者の方々へ連絡し、参加者の方々には台風を理由とするキャンセルを受け付けると連絡しました。同時に「台風の中でも行きます!」と言って下さった夏のイベント経験豊かな舞台監督とわたしの2人でもできることは、映画の上映会だ!映画を観に来る方が一人でもいるなら上映会をやると決め、開催日当日に台風直撃した場合に備えて、別の日に上映会を開催する場所も手配して、準備を続けたのでした。「きっと大丈夫になるから」と言って黙々と準備をし続けて下さるボランティアスタッフの方の存在にも励まされました。結果、台風は当日の朝には通過し、公共機関のダイヤの乱れはあったものの上映会もトーク&ライブも、そして打ち上げも開催することができました。
危機的な状態になった時には、痛みを感じてもいろんなことを手放して、どうしてもこれだけは手放せないものが残る、それがわたしの場合には関わって下さった方々の命を大切にすることと、参加者の方が一人でも映画を上映するということでした。それらを最優先事項と決めると、何をしたらいいのかが順に決まっていくものだというのが、この経験を通してのわたしの学びでした。
無理、、とは言わない
「あやおさん、名古屋で上映会やるかもしれません。」
ドキュメンタリー映画「愛でいけるやん~宮田運輸のひらく道~」を制作した中務監督にそう告げられたのは2019年11月9日守田矩子さんが主催するお話し会に参加した帰り際のことでした。開催予定日は12月15日で、準備期間1か月少々、、、
(準備期間1ヶ月ちょっとって、無理じゃない?延期したら)
と心の中で言いかけて、ゴクンと飲み込み、
「やるなら連絡くださいね」
と伝えたのはきっと、わたしも数々逆の立場で
「やりたい!やる!」
と言った時に、反対したり心配したり傍観したりする人達の中で、
「一緒にやろう」
「きっとできる」
と言って応援してくださる希少な人達の存在に有り難みを感じていたこと、そして中務監督となら何か難しいことが目の前に起きて、例えケンカになっても、真実を響かせ合って楽しくなると予感があったからです。
ドキュメンタリー映画「愛でいけるやん~宮田運輸がひらく道~」は、2019年11月の関西初上映会を皮切りに、名古屋でも2回の試写会を経て、2019年12月15日名古屋初上映会開催され、2020年1月以降、全国各地で自主上映会がスタートしました。ところが、2月に入り新型コロナウィルスの影響でイベントは軒並みキャンセル、、、3月21日トキノツカサ主催の博多上映会もぎりぎりまで粘った後で、上映会は一旦中止となりました。
やるか、やめるか、はたまた第3の道か
わたしは、このまま博多での映画上映会が中止のままで終わってしまうのかな、、、と、とても気にしていました。すると!
無観客の会場で映画とトークライブを配信する!というのです!
やめるのではなく、第3の道へと舵をきったのです!
3月21日は先約があり会場に赴くことができなかったわたしも、1(いち)参加者として視聴いたしました。
トークライブを視聴していたら、「あの映画以降、どんな動きが起きていたりしますか」という視聴者からの問いに、宮田社長が「名古屋(上映会)で一人の女の子が握手をして『わたし、自殺しようと思っていました。でもこの映画を観て、自殺するのをやめました』と言ってくれて、めちゃくちゃ心に届いた。こうゆう人に1人でもいいから届くのであれば、ぼくらがやらさせていただいていることに意味があるんじゃないかなと思いました。だからこそより多くの人たちに届けたいという思いもあります。ほんとに一人の人にでも届けばいいな」と語っている場面がありました。わたしはそれを聞いてホッと安堵しました。なぜなら、この映画は一人の尊い命をトラックの巻き込み事故で失った痛みから始まり、絶望の中から見いだした希望の実話だからこそ、参加者の方が例え一人であっても、その方が「生きたい」「命を活かし合いたい」と感じられる可能性があるなら、上映会を開催して映画を届ける価値があると感じていたからです。「一人でも届ける!」と覚悟が決まると、多くの方々へと映画が届いて、こうやってその一人に映画が届いていくんだなと思います。
自らが本当に心に感じることを大切にする、それが尊い
これは、映画の最後のシーンの宮田社長の言葉の一部です。
大阪初上映会、試写会、名古屋初上映会、そしてオンライン上映会と7回はこの映画を観たでしょうか。心に響くところがそれぞれにあります。宮田運輸では子どもミュージアムプロジェクトという活動があって、子ども達の絵がトラックにラッピングされて「優しさ」で事故を防ぐ取り組みをしています。福島でも原発を廃炉にするための作業車にも子ども達の絵がラッピングされていて、この作業車両に
「わたしたちの子ども達に残したい未来を創る」
と書かれているのをみると、ナミダが自然に溢れてきます。きっとわたしの心の奥底にある望みに触れているからだと思います。
最後に
中務監督も宮田社長も会ってお話しをするとこんな大人がいるんだ、、、まるでわたしの出会ってきた子ども達みたいだなと感じる時があります。
子ども心の純粋さ、優しさ、自由で無限な心。
真っ直ぐじゃなくても、でこぼこしていても、
真実を響かせ合って前に前にと進む力がある
子ども達のような大人です。
こんな大人達が創る社会はきっと、命を活かし合う優しい社会になる。
そんな希望を感じています。
わたしも諦めたくない。
子ども達に未来をのこすことを。
「みちばちと地球とわたし」名古屋初上映会~最初はハチドリのひとしずく~