天才のたね

大失態を演じて気づいたこと~ヘナチョコなわたしもあっていい~

運動会の日

朝6時半から準備して

子ども達が活躍出来るようにサポートして、

先生1年目の同僚のフォーローして、

てんてこ舞いをしていたら

肝心要(かんじんかなめ)な自分の持ち場で大失態を演じてしまった。

その大失態が恥ずかしいし、悔しいし…..

でも、運動会の途中に「メゲてる時間は今はないぞっ」と

自分に言い聞かせて踏ん張って

出来る事を全てやり切った夜…

1人トボトボと下を向いて歩いていたら、

悔し涙がポタポタと流れました。

「メゲた時には、顔を上げてみよう」と

お空を見上げたその時に、

雲の間からお月様が出てきて、

笑ってウィンクしたみたいでした。

ふっと力が抜けた瞬間に

わたしは気づいたのです。

わたしはずっと自分の過ちを悔いていたけど、

子ども達の誰1人、私を責めていなかったことに。

帰り際に「先生またね」と笑顔を向けていたことに。

わたしの大失態で、子ども達だって困ったはずなのに

子ども達はわたしを許してくれてたってことに。

こんなにもヘナチョコなわたしを、

子ども達は許してくれたんだ….

子ども達の受け入れる心に

冷えていたわたしの心が包まれて、

わたしの心がじんわり温かくなって、

そしたらやっぱり涙が出ました。

この涙は、さっきの涙と違う涙…温かな涙でした。

ヘナチョコなわたしもあっていい。

そんなわたしとも共に生きていくんだと思えた日でした。

ABOUT ME
ペンギン先生
ペンギン先生 愛知県在住。元小学校教員。 学級崩壊のクラスを受け持ち、「面倒くさいし」「やりたくないし」「出来ないし」という子ども集団を目の前にして、「何とかしたい」「道を拓きたい」と懸命に試みていたあの頃の私を思い出しながら書いています。 自己肯定感の低い子ども達や家族の心の闇に直面し、「子ども達一人ひとりに、必ず1つは『天才のたね』がある!」「温かな家族のようなクラスにしたい!」という想いを心の灯火に、試行錯誤しながらも課題に1つ1つ取り組み、全国平均76%よりも低かった子ども達の自己肯定感が担任していたクラスでは97%へと向上しました。 このブログを通じて、子供達の可能性を信じる気持ちが波紋のように大人たちに広がることを願っています。