天才のたね

読書感想文につまずいた子ども達への書き方講座

夏休みの宿題の定番といえば!「読書感想文」

いつもよくしていただいている方から、

「読書感想文に困っているお母さんが多い」

というお話しを受けて、

読書感想文のミニ授業を30日、31日とCASAで開催しました。

すると、CASAでのミニ授業を聞きつけた

お友だちからも「やってほしい」という連絡がきて、

お友だちのお家でも翌週2回、ミニ授業を開催しました。

ミニ授業に集まられたお家の方々に

読書感想文にまつわるあれこれを聞いてみると、

・ともかく何を書いたらいいのか分からない。

・「分からない」と言う子どもに「なんで分からないの!」

とついつい感情的に叱ってしまい、子どもが泣く。

⇒そして子どもが見事に感想文嫌いになる。

・子どもから出てくる言葉が少なくて、指定された枚数にどうしてもいかない。

などなど、まとめると

読書感想文の宿題に、とっても困っている親が多い。

子どもと喧嘩になったり、親が代筆したりしている場合もある。

集まった子ども達に、

「読書感想文が得意な人?、苦手な人?」と聞くと、得意な子どもは一人だけで

・どうやって書いたらいいのか分からない。

・いつもあらすじだけになっちゃう。

・叱られるから嫌。

などなど、まとめると

感想文なんてやりたくないもん!宿題なんて大嫌い!

そんな子ども達に、「読書感想文で大切なことは何?」と聞くと、

「、や。を正しく書く」

「最初に一マス下げる」

と、応えたので、

「読書感想文はね、そもそもね『感じたこと』・『想ったこと』を文にするんだよ」と伝えると、

「そうなんだ~」という反応からのスタートでした笑

小学校で感想文の書き方を教えた時は、10時間から12時間ぐらいが1単元で、

①物語文を読み取る

②思ったことや感じたことを書き出す

③感想文の型を教える

④清書する(この清書も1時間でできる子もいれば、3時間かかる子もいる)

ざくっとこの様な流れでです。

今回は、3時間のミニ授業なので絵本を使って、

①絵本の読み聴かせ

②場面毎に感じたことや想ったことをメモする

※子どもから感じたことや想ったことを引き出すのがちょっとスキルがいる

③感想文のカタチになるワークシートに下書きをする(←3時間ではここまで)

④家で清書

という流れで、ミニ授業をしてみました。

読書感想文に対して「大の苦手です!」という子ども達が多く参加しているので少しでも

「感じたことや想ったことを表現することが楽しい!」と感じてもらえるように工夫してみました。

最初は、「初めまして」同士で互いによそよそしくしていても、そこは子ども達。

だんだんと、わちゃわちゃと、感じたことや想ったことを表現し始め、

「苦手!」と言っていたのに、絵本の主題に迫る子どももでてきました。

ミニ授業を観ていたお家の方々から、授業後に

・子ども達が楽しそう

・こんなにも集中できるんですね

・子どもが普段よりも想ったことを伝えているのにおどろきました

・親が「誘導」しなくてもいいんですね

そして、

・先生は、本当に子どもが言うまで「待つ」のですね。

と、わたしが子ども達と関わる時に

とても大切にしていることに気づかれた方もいました。

そうなのです。

読書感想文の要!というか、

子どもの自己肯定感を育む要!というか、

全ての要!

子どもが「感じたこと」や「想ったこと」を表現するには、

「この場面でどう思ったの?」と子どもに聞いたら、

子どもが表現するのをじっと「待つ」というのがとても大切なのです。

そして、子どもが「こう感じた」と言ったら、

それはその子が心でそう感じたので、

自分の感じ方や想いと異なっていても、

決して否定をしないということがとても大切です。

感じることは一人ひとり違います。それが普通です。

だから、親子であっても違っているのが普通と思って、

「それはおかしい」とか「こうだよ」と

大人の意見を押しつけないことがとても大切なのです。

そして、

子どもがそれまで出来なかったことが出来るようになった時に

「出来るようになったこと」を見つけて「ここができたね」と一緒に喜ぶ方

「出来ていないことを」見つけて「〇〇が出来ていないからいけない」と言う方

お家の方の反応はいろいろです。

子ども達にとってのびのびと

自分の苦手なこと・出来なかったことに

挑戦できる環境が整うといいなと思います。

感じ方や感情は、その人そのもの。

1つの出来事に何を感じるか、

1つの出逢いにどんな感情が出てくるか。

それは1人ひとり違うのです。

わたしは、この感じ方の違いに出逢うと面白くて、なぜその人はそう感じるんだろう、

どこからそう思うんだろうとその人に興味をもつのですが、

「違い」に対して不寛容で、自分とは違う感じ方や想うことに

否定的な大人はけっこういるなあという印象をもっています。

違いを大切にして、受け入れ認めること、

社会の中で、その感性をいいカタチにして表現できるようになると

子ども達は活き活きとし始めます。

汐見教授のお話し会の抜粋をご参考までに。

「感じたりすること・心で思ったりすること」は、

みんなと違っていいということを、

感じ方はその子どもの個性であるということを、

「感想文の書き方」ミニ授業を通してお伝えしています。

感想文が苦手だと言っていたのに、

「明日もまたやりたい!」となった子どもがいたことが嬉しかったです。

楽しいから、もっと知りたい・学びたいがわき出てくる。

わき出てきた時に学んだら、ぐ~んと伸びる。

やらされて学ぶことと

やりたくって学ぶこと

身に付き方が違います笑

「読書感想文の書き方」ミニ授業、ご依頼があれば

4人以上から10人ぐらいまでの子ども達を対象にできます。

(1,2年生、3,4年生、5、6年生グループ)

自己肯定感が高まる子どもへの言葉かけ・聴き方に興味のある方は、

どうぞミニ授業をご見学下さい。

・3000円(3時間)/子ども1人

・授業見学とワンポイントアドバイス 2000円/大人1人

(交通費 別途)

ABOUT ME
ペンギン先生
ペンギン先生 愛知県在住。元小学校教員。 学級崩壊のクラスを受け持ち、「面倒くさいし」「やりたくないし」「出来ないし」という子ども集団を目の前にして、「何とかしたい」「道を拓きたい」と懸命に試みていたあの頃の私を思い出しながら書いています。 自己肯定感の低い子ども達や家族の心の闇に直面し、「子ども達一人ひとりに、必ず1つは『天才のたね』がある!」「温かな家族のようなクラスにしたい!」という想いを心の灯火に、試行錯誤しながらも課題に1つ1つ取り組み、全国平均76%よりも低かった子ども達の自己肯定感が担任していたクラスでは97%へと向上しました。 このブログを通じて、子供達の可能性を信じる気持ちが波紋のように大人たちに広がることを願っています。

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